2010.7.6 会場風景
堀 葉月
今はほとんど目にしなくなったが、結婚式の引き出物の中に色のついた寒天が入っていたことがあった。
菓子折りの半分を占める程の大きさだったが、我が家では誰も手を付けず当然のように毎回棄てられていた。

ところがある時から、私はその寒天を密かに待ち望むようになった。
竹串や爪楊枝で絵を描いたり、絵を張り付けて寒天越しに眺めたりして遊ぶ事を覚えたのだ。
いつもなら「罰当たりな!」と怒られるのだが、棄処分決定品となると親達も見て見ぬ振りなので存分に遊ぶ事が出来た。

薄緑の寒天に描いた魚は水中を泳いでいるように見えたし、雲を描いたピンクの寒天は夕焼け空のようだった。
グニュグニュした感触も心地よく、楽しさに時を忘れた。ガラス絵は、あの時のトキメキに似ている。(堀 葉月)

「花1」 9.0×13.5cm ガラス絵 2010年
「花2」 9.0×13.5cm ガラス絵 2010年